【解説】早期教育の効果は?メリットは?2019年のメタアナ論文による科学的根拠!

【3歳~18歳】こども

今回は早期教育の効果について述べたいと思います。

英語では早期教育のことをEarly Childhood Education and Care【ECEC】といいます。

結論から言うと早期教育の効果は言語/文学や数学への効果はありますが小さいです。

研究を通してその理由を解説していきます。

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ヨーロッパの早期教育の質を検討したメタアナ論文

2019年にChild Development誌から報告されたドイツベルリン自由大学の研究です。

メタアナ論文とは?

メタアナリシスという研究デザイン
この論文はMeta-Analysisというデザインの論文です。
簡単に言ってしまうと沢山の同じような個別の論文をまとめて、結果や効果を考察するスタイルの論文です。
沢山の研究を一つにして解析するためエビデンスレベル、科学的根拠の質は高いと言われています。
詳しくはWikipedia 参照 メタアナリシス(meta-analysis)とは

1990年以降の欧州の早期教育と効果に関する論文を解析した!

今回の研究ではヨーロッパの9つの国で、3歳から16歳までの間にセンターで通常の保育を受けた16,461人の子どもを対象に行われた17件の縦断的研究を対象としました。

EBSCOhost,Web of Science,PsycINFO,Pubmedなどの多様な電子データベースと,Google Scholarなどの検索エンジンを利用しました。
キーワードは,早期教育に関連する検索用語(「preschool」「ECEC」「European Child Care and Education Study [ECCE]」「childcare」「early childhood education」などを効果に関するキーワード(「literacy」「language」「writing」「math」「numeracy」「academic」など)をさまざまに組み合わせたものを検索しました。

早期教育の質は小さい効果!だけど長期的かつ安定した影響を及ぼしている

結果は

早期教育が言語/文学や数学に及ぼす効果量はⅾ=0.2程度でした。 

※効果量のdについて
一般的に数値が大きいほど効果があると言われています。
dが0.2~0.5までは小さい効果がある。
0.5~0.8までは中程度の効果がある。
0.8以上大きい効果があると判断します。

というように小さい効果がありました。

早期教育の効果はなぜ小さいのか?

ほとんどアメリカでされた研究ですが、実はこれまでの早期教育に関するメタアナリシス論文でも早期教育は効果があるけど、効果が小さいことが明らかになっています(1)(2)

なぜなら学業の成績はとても色んな要素が絡まっているからです。

例えば、、遺伝、家の社会的地位や収入、親の関与、周囲の環境、早期教育や多種多様なジャンルの教育方法など.etc…

そのため、早期教育だけに全力で力を注いでも子どもの学力の影響は小さいものです。
ですが、早期教育は小さいながら高い確率で効果があります。

また、今回の研究は縦断研究を対象にした研究ですので、長期的な効果についても効果があることが分かっています。要は考え方次第ですね。

早期教育は効果が無い?それは考え方次第!

親が子どもにしてあげられることは、とても少ないですが、早期教育の環境を提供することは親に出来る数少ない子どもへのサポートなのかもしれませんね。

子どもの学力を上げるには一筋縄ではいかないところがありますね。早期教育を含め、効果的な取り組みを複合して積み上げることで確実に子どもの学力は上がっていくと考えます。

もちろん子どもが楽しんでやることが大事なので、継続するかは子どもの意思です。しかし、機会を提供しきっかけを作るのは親や親しい人にしかできないと私は考えます。

STEM・STEAM教育やモンテッソーリ教育などとも掛け合わせて子どもにとって良い環境をサポートしてあげれるといいですね。

STEMやモンテッソーリ教育など早期教育系に関する記事は以下にまとめています。良かったら読んでくださいね。

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引用論文

Ulferts, H., Wolf, K. M., & Anders, Y. (2019). Impact of Process Quality in Early Childhood Education and Care on Academic Outcomes: Longitudinal Meta-Analysis. Child development, 90(5), 1474–1489.

(1)Keys, T.D., Farkas, G., Burchinal, M.R., Duncan, G.J., Vandell, D.L., Li, W., Ruzek, E.A. and Howes, C. (2013), Preschool Center Quality and School Readiness: Quality Effects and Variation by Demographic and Child Characteristics. Child Dev, 84: 1171-1190.

(2)Burchinal, M., Kainz, K., & Cai, Y. (2011). How well do our measures of quality predict child outcomes? A meta-analysis and coordinated analysis of data from large-scale studies of early childhood settings.In M.Zaslow (Ed.), Reasons to take stock and strengthen our measures of quality (pp. 11–31).Baltimore,MD:Brookes

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