共働きが増え、子どもが出来てもすぐに保育園に預ける夫婦も増えているのではないでしょうか?
保育園に早く預けると、子どもが可哀想という話も聞いたりします。
保育園に預けることにより、親と一緒にいることによるメリットや子どもが寂しくないなどのデメリットはあるかもしれません。
しかし、
0歳で保育園に預けるからといって、子どもの発達などのデメリットや悪影響は指摘されていません。
むしろ、保育園に子どもを預けるメリットもあるようです。
今回そのメリットについて紹介します。
保育園に入所させると言語能力と非言語能力に効果がある!研究
2017年にロンドン大学の研究者がInternational Journal of Behavioral Developmentに出版したイギリスの研究です。
約1000人の子どもと親を対象にした
978の子どもとその親を対象としました。
お母さんと子どもを3歳まで追跡した調査
母親と子どもを生後3ヵ月、10ヵ月、18ヵ月、36ヶ月の時点で面接し観察をしました。
母親の面接、観察、親へのアンケート調査を通じて、子ども、親、家族の状況、母親の行動、育児の取り決め、関わりなどについての詳細な情報を得ました。
子どもは18ヵ月と51ヵ月の時点で子どもに認知評価テストをしてもらいました。
British Ability Scalesという認知能力や言語能力、非言語能力を測定するスケールを行いました。
✔言語能力は言葉の理解力や語彙数などを測定しました
✔非言語能力は絵の類似性を見分けることやブロック、正方形などを制限時間内にコピーする能力など、脳トレのような能力を測定しました。
✔認知能力は言語能力と非言語能力を足した平均点でトータルの能力です。
また調査には比較的裕福な家庭も含まれていました。
保育園に早く入所させるほど言語能力と非言語能力の効果が高い!
✔早く入所させればさせるだけ効果があることがわかりました。✔2歳前に入所させる場合と2歳以降に入所させた場合を比較しても2歳前に入所させる方が認知能力と非言語能力が高いことが分かりました。
✔言語能力はあまり影響しませんでした
また、
✔保育園の教育の質はあまり関係なかったようです。
✔親以外の親族の保育は効果がありませんでした。
まとめ
言葉については親の影響や環境への要素が大きいようですが、認知能力や非言語能力は保育園も有用なようです。
集団に触れることと保育園での遊びがこのような能力を高めるのだと思います。
この結果をみて、保育園に預けるのもメリットがある可能性が分かりましたでしょうか?
子ども一緒にいる時間も大切ですが、一緒にいない時もあまりデメリットにはならないようです。
子どもを預けることは能力を伸ばす可能性があるので、罪悪感に浸らなくても良いでしょう。
大切なのは極端にならずにバランスよく過ごすことが大事だと思います。
教育に関する記事は他にも書いています。良かったら読んでくださいね。
引用論文
Barnes, J., & Melhuish, E. C. (2017). Amount and timing of group-based childcare from birth and cognitive development at 51 months: A UK study. International Journal of Behavioral Development, 41(3), 360-370.