男性ホルモンのテストステロンが多いと嘘をつきにくい

雑学、心理学

今回は男性ホルモンと嘘に関する研究を紹介しようと思います。

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テストステロンとは?

テストステロンとは男性ホルモンとも言われ、男性らしさを作り出すホルモンです。
一般的にテストステロンは男性の性徴を促進し、性欲と骨格や筋肉の建物を増加させる働きがあると言われます。テストステロンは男性的な攻撃性や気の短さ、怒りっぽさをはじめ、「物事のとらえ方」や「思考パターン」、「決断力」などの、「男らしい考え方」に影響するすると言われているようです。
女性も、はるかに少ないですがテストステロンをもっています。

参考サイト
テストステロンの作用・はたらき|大東製薬工業

テストステロンが嘘を減らす?

ヒトの行動にも影響を及ぼす男性ホルモンのテストステロン濃度が高い人は嘘を付きにくくなるようです。
意外ですし、びっくりですね。
どのように証明されたか、public Library of Scienceの国際オンラインジャーナルPLoS ONEに掲載された論文の実験を紹介します。

テストステロンと嘘の証明 実験

参加者

平均24歳の91名の健康な男性を対象にしました。

このグループの被験者のうち、46人が前日に右上腕にテストステロン50mgのジェルを塗られ、45人はなにも入っていないジェルを塗られました。
6時間はシャワーなどで身体を流さないようにしてもらい、次の日に実験をしました。

実験直後の採血検査でテストステロンを塗られた人の平均値は7.78ng/mlでした。塗られなかった=プラセボの人では6.79ng/mlでした。

この時に誰がテストステロンのジェルを塗られたか、研究者も参加者も知らない状態でした。いわゆる二重盲検の研究でした。
(余談ですがこのように研究者も被験者も何を投与されかた分からない状態にすることでバイアスなどを取り除けて実験の信頼性が高まるのです。お薬の実験などでもよく行われる手法です)

嘘をつきやすい環境にしたサイコロゲーム

6面の普通のサイコロが渡され、出た目の1から5の数字の額(ユーロ)がもらえるというゲームをしてもらいました。ただし6の目が出たらお金は貰えませんでした。

この実験では参加者は一人で個室のブースに入ってもらい、サイコロを転がして出た目をパソコンに自己申告で入力してもらうというものでした。監視の人もいませんでした。

お気づきかもしれませんが、非常に嘘をつきやすい環境ですよね。一人で実施して自己申告の値を入れるのですから。大きい数字を申告すればより沢山お金がもらえるのです。

しかし、隠しカメラがついていたのでしょう研究者は後で参加者が不正をしていたかどうかを判断することができるようにしていました。

テストステロンは人を正直にした!

結果ですが全員、嘘をつかないでやれば、確率では1/6ですから、それぞれ16%の確率で目がでるはずです。

しかしそうはいきませんでした。どちらも一番お金がもらえる5の目が出る確率が高かったのです。(まぁ予想通りかも、、、)

そして、大事なのはこれからです。

一番高いお金がもらえる5の目が出た割合はテストステロン投与された人は34.78%プラセボが投与された人は62.22%という結果になりました。

おそらくテストステロン投与された人も嘘をついている人はいますが、テストステロンが投与されていない人の方が2倍近く嘘をついていました。

この実験によりテストステロンのレベルが高い被験者は、テストステロンが低い人より嘘をつく頻度は少ないと証明されました。

また、実験後に行われた調査でテストステロンを投与されたと信じていた被験者は、プラセボを投与されたと信じていた被験者よりも嘘の報告しなかったようです。これぞプラセボ効果かも

なぜテストステロンが高い人は嘘をつきにくくなる?

テストステロンが嘘をつきにくくすることの原因はまだまだ分かっていませんが、著者はテストステロンの嘘をつくことに対する効果は、テストステロンによって前頭前野の活動が低下した可能性があると述べています。
この前頭前野は脳の中で嘘をつくことに重要な役割を果たしている領域と言われています。そこにテストステロンがなんらかの作用をしている可能性があるようですね。
今後の研究で明らかになるかもしれません。

最後に

嘘をつかない誠実な人はどんな人でしょうか?
確かにたくましくて精悍な(いかにも男性ホルモン多そうな)人は裏表がなく誠実な印象をしています。
今回の話はお付き合いや仕事でも応用できそうですね。

しかし、テストステロンが高いと嘘はつきにくいですが、浮気や不倫に関しては違うようです。以下に記事を書いていますので興味があれば読んでくださいね。男性の浮気がすぐばれるのも嘘をつけないのに不倫するからかもしれないですね。

引用論文

Wibral M, Dohmen T, Klingmüller D, Weber B. Testosterone Administration Reduces Lying in Men. PLoS ONE, 2012 DOI: 10.1371/journal.pone.0046774

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