体罰が脳に与える影響!脳が萎縮する【科学的根拠】

【3歳~18歳】こども

体罰はなぜしてはいけないのでしょう?それは子どにとって有害であるからです。

しつけの一つとして体罰する親がほとんどですが、それが子どもに害を与えることが研究で明らかになっています。

今回は体罰と脳への影響について説明したいと思います。

結論から言うと体罰は脳を萎縮させる可能性があります。

体罰はその場を取り繕うには効果はあるのですが子どもの長期的な影響を考えるとマイナスな面が大きいと考えます。
脳の萎縮意外にも2017年に日本で行われた29,182人を対象にした研究(1)では体罰を受けた子どもは「指示に従えない」、「約束を守れない」、「特定の作業に集中できない」、「我慢できない」などの行動をする割合が多いことが明らかになっています。

体罰は子どもの行動もさらには脳にも直接的な影響を与えかねない行為ということがどんどん明らかになっています。
それでも子どもを叩きますか?

詳しく解説します。

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体罰により脳が萎縮していた研究!体罰された経験のある成人の脳を調べた。

2009年にNeuroImageから報告された友田 明美氏の研究です。※友田 明美氏はこの分野ではエキスパートのようです。マルトリートメントという「避けるべき子育て」分野の第一人者的な存在で書籍や研究論文はとても参考になります。リンク

体罰を受けたことがある23人の成人(男性15人、女性8人、平均年齢21.7歳)が対象となりました。

体罰を受けていたとされる期間が平均8.5年です。
大体4歳から11.4歳まで体罰の認識があったようです。

そして対象者をMRIという脳を調べられる装置にかけて健康な人の脳と比較しました。

体罰を受けた人は脳の一部が10%以上も萎縮していた!

✔右前頭前野内側部の灰白質量が19.1%減少
✔左前頭前野背外側部で14.5%減少
✔右前帯状回の16.9%の減少

前頭前野と前帯状回という部位は

主に脳の大部分を占めるのが大脳と呼ばれる部位です。一般的に目にする脳のほとんどは大脳を見ています。この大脳は前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の4つに分類されます。

そして今回の内側前頭回というのは前頭葉の前方にある前頭前野という部位になります。

また、前帯状回は前頭葉のお隣にある部分になります。

前頭葉前野人の性格や認知、実行機能にとても重要な役割を担っている部分になります。wiki

前帯状回は血圧や心拍数の調節のような多くの自律的機能の他に、報酬予測、意思決定、共感や情動といった認知機能に関わっているとされています。wiki

そして、先行研究ではこれらの部位の障害は依存症、自殺行動や抑うつ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、解離性障害、うつ病などに関与していることがわかっています。

右前頭前野内側部、左前頭前野背外側部、右前帯状回はどんな具体的に機能がある?

今回萎縮が確認された場所には具体的にどんな機能があるのかを詳しく解説します。

✔右前頭前野内側部は自己認識、人物認識や客観的な認識能力と関係しています。具体的には他者の行動を予測することができ、他人の属性や行動について判断する能力です。
そのため、感情や思考をコントロールし,犯罪抑制力に関わっているところでもあります。

✔左前頭前野背外側部物事を認知する働き、ワーキングメモリーにも関与してます

✔右前帯状回は、私たちの行動が現在の状況に合致しているかどうか判断能力にかかわる部位で、集中力・意思決定・共感などに関わるところと言われています。

なぜ体罰により脳が萎縮するのか?

脳の25歳まで成長すると一般的に言われています。そのため、小さい頃のイベントは脳に影響の発達に影響を与える可能性があります。

なぜ体罰が脳に影響を与えるかさらに詳しく解説します。

それは、愛されている親という存在から体罰を受けることで、子どもの認識に矛盾が生まれると考えられています。
その矛盾が認知や知覚、判断力に関する脳の領域に障害を生むと考えられています。

つまり、4歳くらいの子どもの頭の中では、、、
自分を愛している親からの暴力!なぜ!!??良く分からない、深く考えるのは止めよう(脳の機能抑制)脳が萎縮

また、「自分は悪いことをしていない!」という子どもの認識と親から見える悪いことが解離して、機能が抑制される可能性もあるようです。

これがすでに成人なら悪いことをして叩かれたというのは理解できるでしょう。しかし4歳の子どもに理解は難しく脳の機能を抑制するしか方法がない可能性があります。

体罰を受けている子はさらに体罰を受けやすくなる可能性もある

前述述べたように体罰により感情、認識、共感、判断力のような脳の領域が萎縮します。

この論文の研究者はこれらの領域が萎縮すると、さらに親の考えていることや周りの状況が理解しにくくなり、より手のかかる子になるため体罰が増える可能性がるということを懸念しています。

体罰によりその場は一時しのぎになりますが、長期的にみると問題行動が増えて、より手のかかる子になる可能性があります。

まとめ

✔体罰は脳が10%以上も萎縮する

✔萎縮する場所は感情や思考、認知、集中力、共感力にかかわる

✔そのため萎縮する場所は依存症、自殺行動や抑うつ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、解離性障害、うつ病にかかわる所である

✔小さい子は愛する親からの暴力という矛盾が理解できないため脳を萎縮させる

✔体罰はさらに体罰されやすい子どもを作る可能性がある

それでも子どもを叩きますか?

いかがでしたでしょうか?
体罰と子どもの問題行動が増えることはこれまでの研究で揺るぎのない事実です。
今回は脳に取り返しの出来ない障害を負わせる可能性があるという研究を報告させていただきました。

親は子どもをしつけするために体罰を行うことがほとんどだと思いますが、それが将来子どもにとって本当に良い効果があるのかをしっかり考える必要があります。

また、体罰はいじめへの関与を増やすという研究もあります。
親の体罰はいじめへの関与を増やす

また、体罰を受ける子どもは嘘をつきやすいという研究もあります。

体罰を受ける環境の子は嘘をつきやすくなる

日本は体罰については、どちらかというと肯定的な文化背景があります。
しかし、日本の研究でも体罰の悪影響はあると報告されていますので、これから体罰は無くす社会、文化にする必要があると私は考えます。

みなさんはどうでしょうか?子育ての参考になれば幸いです。

他にも子育てに関する記事を書いています。よかったら読んでくださいね。

引用論文

Tomoda, A., Suzuki, H., Rabi, K., Sheu, Y. S., Polcari, A., & Teicher, M. H. (2009). Reduced prefrontal cortical gray matter volume in young adults exposed to harsh corporal punishment. NeuroImage, 47 Suppl 2(Suppl 2), T66–T71.

(1)Okuzono, S., Fujiwara, T., Kato, T., & Kawachi, I. (2017). Spanking and subsequent behavioral problems in toddlers: A propensity score-matched, prospective study in Japan. Child abuse & neglect, 69, 62–71.

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