子どもの能力を褒めると嘘をつきやすい:2017年のトロント大学と杭州師範大学の研究で明らかに!科学的根拠

【3歳~18歳】こども

今回は褒め方についての論文を紹介します。

子どもの褒め方に関する研究は昔からあるようです。能力じゃなくて子どもの行動を褒めるとモチベーションを維持することができ、挫折しにくいことも言われています。(1)

今回の研究では能力を褒めると嘘をつきやすいことが分かりました。

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子どもの行動ではなく能力を褒めると嘘をつきやい研究

2017年にPsychological Science誌で発表されたトロント大学と杭州師範大学の研究です。

対象者

中国東部の未就学児300名を対象としました。
3歳児150名(男児71名、女児79名)と5歳児150名(男児78名、女児72名)です。

こどもの不正を誘発するトランプの数字を当てる実験

トランプ(3から9までの数字で、6を除く)を壁の後ろに隠し、子どもたちはトランプが6より大きいか小さいかを推測するゲームをしてもらいました。子どもたちには、6回のうち3回以上正解すると賞品がもらえると説明されました。

本番前の練習を行い、その際に
能力を褒めるグループ・・・あなたはとても賢いねなど
行動を褒めるグループ・・・今回はよくできたね!など
何も褒めないグループ
に分けてました。

5回数当てをしてもらい(全員3回当たり、2回外れる設定にされていました)6回目はカードをのぞき見しないことを約束し、研究者は60秒ほど部屋から出ました。

子どもがカードをのぞき見するかどうかは、隠しカメラで撮影していました。

子どもの能力を褒めると不正をする割合が高かった!

トランプの数字当ての結果✔能力を褒めるグループがほかのグループに比べて約2倍嘘をつきました。

✔3歳と5歳の両方とも能力を褒められると嘘をついた。

✔女子より男子の方が不正をする割合が多いことも分かりました。

能力を褒めることは、頭が良いという評判を維持するために、子どもたちをカンニングする動機付けになった可能性がある研究者は述べています。

また、すでに3歳児で能力や行動の褒め方の違いに敏感なことが分かりました。

まとめ

能力を褒められると、才能が固定されると考えるようです。
つまり頭の良さはもともとなので変えようがない=努力しても意味がない→わからない場合は嘘や不正をしようと働くのかもしれません。
また、3歳児ですでにこれらの違いを理解しているので、小さいころから褒め方は工夫しなければなりませんね。

子どもの褒め方に関しての論文は他にも以下の記事にまとめていますので良かったら読んでくださいね。

過度な褒めすぎには注意:デメリットが多い
子どもの褒めるのは大事だと思いますが、褒めすぎは注意です。褒めすぎや褒め方によっては子どもの自尊心を低下させ、嘘を付きやすくなるようです。過大な褒め方と子どもの自尊心とナルシズムに注目した研究です。

また不正を行いやすい環境に体罰が関係するよという研究もあります。良かったら読んでくださいね。

子どもへの体罰と嘘の関係:体罰を受ける環境の子どもは嘘をつきやすくなる
研究者らは、体罰という恐怖が嘘をつくことを促すだけでなく、子供たちが罰を避けるために嘘を巧妙にし続ける方法を学び、嘘つきがより進みよりバレにくい嘘をつく可能性があると結論づけています。

また不正を防ぐために噂や想像上のバリアが有効な場合があります。良かったら読んでくださいね。

子どものカンニングや不正を減らすには?魔法のバリアが有効だった!:モラルバリア効果の研究論文
ナッジの研究です。想像上のバリアが子どものカンニングや不正を減らす論文。子どもにズルしないように課題を取り組んでもらうにはどうしたら良いのか?ヒントになるような論文です
良い評判が子どもの不正を減らす!こどもは5歳から噂を気にする:科学的根拠
子どもの不正を防ぐ方法の一つにうわさが効果あるよという研究論文を紹介します。なんと噂=他人の評判を気にしだすのは5歳からのようです。

引用論文

Zhao, L., Heyman, G. D., Chen, L., & Lee, K. (2017). Praising young children for being smart promotes cheating. Psychological science, 28(12), 1868-1870.

(1)Mueller, C. M., & Dweck, C. S. (1998). Praise for intelligence can undermine children’s motivation and performance. Journal of personality and social psychology, 75(1), 33.

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