今回はInstagramやTwitter、Facebookなどのソーシャルネットワークサービス、SNSについての論文を紹介します。
ついついSNSって見ちゃいますよね?
メンタルを悪化させないSNSの時間について調べた研究になります。
InstagramやFacebookなどのSNSと孤独感やうつについての研究
2018年ペンシルバニア大学の研究です
対象者
ペンシルバニア大学の学部生143人(女性108名、男性35名)対象者は心理学のコースに在籍している学生で、Facebook、Instagram、Snapchatのアカウントを持っていること、およびiPhoneを所有していることが条件でした。
どうやってSNSとメンタルの関係について調べたのか
1週間のSNS使用をモニタリングした後にFacebook、Instagram、Snapchatの使用を1日1プラットフォームあたり10分に制限するグループと通常通りソーシャルメディアを使用するグループに分けました。
SNSにかけた時間は毎日iPhoneのスクリーンタイムのスクショを送ってもらいました(だからiPhoneを所有している人が対象なったようです)
ちなみにスクリーンタイムの画面はこれです(ipadのものですが、iPhoneも同じのようです)
そして次の項目を調べました。
✔不安感
✔うつ
✔自尊心
✔自律性と自己受容
✔FoMO(見逃しの恐怖)
スポンサードリンク※FoMOとは
取り残されることへの恐れや自分が居ない間に他人が有益な体験をしているかもしれないという不安に襲われることを指す言葉のようです。見逃しの恐怖とも呼ばれます(Wikipedia)。
「私は私の友人が何をしているかわからないとき、私は不安になる」などの項目で測定するようです。
学生の頃の好きなテレビ番組を見逃して友達との話題についていけない感覚でしょうか、、(例えが古いですよね)
幸福感が下がらないSNSの使用時間とは30分!研究結果より見えてきたもの
SNSを10分制限するグループは25-30分くらい使用していたようです。
✔SNSを30分に制限することで、3週間にわたって孤独感の有意な減少を示しました。
✔元々うつ傾向のある人はSNSを30分に制限することでうつ症状が改善しました。
そのため幸福感が下がらないSNSの使用時間は30分程度と結論されました。
つながりを求め孤独を紛らわすためにすることも多いSNSを時間を制限することで孤独感が減るなんて皮肉なものですよね、、、。
セルフモニタリングの効果も明らかになった!
この研究ではどちらのグループ(SNS使用を制限するグループとSNSを特に制限しないグループ)も
✔不安感
✔FoMO(見逃し恐怖)
有意に減少しました。
これは研究によりSNS時間を制限しないグループも「SNSの使用時間」を『意識』したこと=セルフモニタリングによる効果だと考えられています。
SNSの使用時間を意識するだけでも効果があったなんて驚きですね。
まとめ
「他人の人生と自分の人生を比較しないことは、予想以上に強い影響を与え、その間、自分自身について多くのポジティブな気持ちになりました」と研究の参加者は述べており、他人の輝いた投稿は自分の状態と比べてしまいメンタルに良くないのでしょう。特にうつ傾向にある人には。
また、研究参加者の一人は「今では自分のSNS使用をより意識するようになった」と述べており、自分のSNSの使用時間を意識するだけで不安感やFoMOに好ましい影響があるようです。
このブログを見たあなたも今後SNSを見たときに、少しだけ精神的に楽になっているかもしれませんよ。
なのでこのブログをシェアしましょう。(ジョークです)
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スポンサードリンク引用論文
Melissa G. Hunt, Rachel M, Courtney Lipson, Jordyn Y. No More FOMO: Limiting Social Media Decreases Loneliness and Depression. Journal of Social and Clinical Psychology, 2018; 751 DOI: 10.1521/jscp.2018.37.10.751