みなさんは夫婦で家事分担はされていますか?
夫は主に何割くらい家事をしているでしょうか?
現在の研究からみても男性より女性の方が家事を多くしている割合が圧倒的に多いです。
2020年の慶応義塾大学の日本の研究では世の中の7割の妻が家事・育児分担割合が75%以上という報告があります。(1)
そして、ヨーロッパ26か国を対象にした研究によると家事の比率が75%超えると妻の幸福度が強く低下するようです。(2)
男性も妻や家庭のことを思うなら積極的に家事に参加するべきです。
男性向けのおすすめ家事はある?
どんな家事が男性に向いているのか参考になる研究を紹介します。
2006年に収集されたアメリカの夫婦関係調査(MARS)を利用し、解析した研究です。(3)
✔住宅設備の整備
男性がもっとも負担を感じない家事は住宅設備全般の整備のようです。エアコンのフィルター清掃や電気交換、壊れた家具、家電の修理というものはストレスを感じにくいようです。確かに男性の好きな仕事ですよね。
✔買い物
買い物も男性もおすすめだそうです。むしろ女性に任せるとストレスが上がるという結果でした。
✔皿洗い
女性が一番負担に感じる家事は皿洗いと言われています。これを積極的に手伝うことによって妻のストレスはかなり減るはずです。
どうでしょうか?是非ここから手伝ってみてはいかがでしょうか?
スポンサードリンク家事の分担割合は?
実際どれくらい家事を負担すれば良いか?というのも研究されています。
✔大体40%~60%くらいの男性の家事分担が適切。
家事の分担割合も大事です。意外ですが、男性が沢山家事をすれば妻の幸福度が上がるわけではないと言われています。
家事や育児に適度なやりがいを見出すこともあるためと考えられています。
しかし負担しすぎはダメです。どのくらいが適切でしょうか?
2020年の日本の研究では家事分担と幸福度に関する研究はされているようで、妻の幸福度が一番高くなる家事・育児分担割合は共働き(妻は正規雇用された正社員)の場合は46%です。また、専業主婦では 60%のようです。(1)
男性のみなさんどうでしょうか?共働きであれば、約半分、出来ればちょっと多めに分担する方が良いようです。専業主婦であれば男性は40%を目安に家事を負担すると良いでしょう。
また、2006年の調査を解析した研究で男性が家事の35%~65%の家事をしている夫婦は、それ以外の夫婦と比べて夜の営みの回数が多く、満足度も高いようです。(4)
家事の分担はストレスだけでなく、夫婦仲にも深く関係します。
以上より40%~60%くらいを目安に男性は家事を負担したほうが良いです。
家事が沢山出来ない、、、そんな人の対処法
夫である男性も働いていますし、急に家事は出来ませんよね。
男性が女性より家事を出来るかは現実的に難しいかもしれません。
その解決法として二つの科学的な対処法があります。
✔対等な関係であることを意識し尊敬や感謝をする。
当然ですが夫婦関係に上も下もありません。ですが、妻を見下すような態度をとっている人は要注意です。
家事を半分以上して、夫より地位も低い(不平等感がある)と感じていると最もストレスが高いと言われています。(5)
この研究でわかることは、対等であると妻が思っていると家事を半分以上していてもストレスが低いという事です。
妻には日ごろから労いの言葉や感謝の気持ちを表しましょう。愛情や尊敬、感謝をもって接すれば気分は良くなるものです。もちろん態度(家事を負担する)でも示すとさらに効果が上がるでしょう。
✔家事を外注する
家事を外注するのも一つの方法です。つまり掃除や洗濯などの家事を代行サービスなどでしてもらうというものです。
2018年に総勢2285人を対象に6つの研究をした結果、家事代行や洗濯物をクリーニングに出すなどして、時間の節約のためにお金を使った夫婦は、そうでない夫婦に比べて、夫婦の時間が充実し、関係性の満足度が高いことが分かっています。(6)
家事の外注のおすすめは
宅食・宅配サービスもフル活用がおすすめです。
食器洗いなどは手洗いより汚れが取れる食器洗浄機がおススメです。これは後付けでも良いので取り付けた方が良いですよ。
また週一でも良いので家事代行サービスや宅食サービスを活用しましょう。
費用対効果は決して悪くないですし、科学的にも証明されたこれらの行為による精神的な幸福は価値あるもだと思います。
いかがでしたでしょうか?
男性が家事を分担することによるメリットは大きいです。そしてこれからは男性も家事をする時代だと考えます。
是非男性も積極的に家事をしましょう。
特に共働きでどうしても難しければ外注に頼るのも非常におすすめです。
子育てや夫婦関係に関する記事を他にも書いています。良かったら読んでくださいね。
スポンサードリンク引用論文
(1)佐藤一磨,夫婦の家事・育児分担と妻の幸福度の関係 ―夫婦でどのように家事・育児を分担すると妻が最も幸せとなるのか― (2020). PDRC Keio, DP2020-004
(2) Mencarini, L., & Sironi, M. (2012). Happiness, housework and gender inequality in Europe.European Sociological Review, 28(2), 203–219.
(3)Carlson, D. L., Miller, A. J., & Sassler, S. (2018). Stalled for whom? Change in the division of particular housework tasks and their consequences for middle-to low-income couples. Socius, 4, 2378023118765867.
(4)Carlson, D.L., Miller, A.J., Sassler, S. and Hanson, S. (2016), The Gendered Division of Housework and Couples’ Sexual Relationships: A Reexamination. Fam Relat, 78: 975-995.
(5)Harryson, L., Strandh, M., & Hammarström, A. (2012). Domestic work and psychological distress–what is the importance of relative socioeconomic position and gender inequality in the couple relationship?. PloS one, 7(6), e38484.
(6)Whillans, A.V., Jessie Pow, and Michael I. Norton. “Buying Time Promotes Relationship Satisfaction.” Harvard Business School Working Paper, No. 18-072, January 2018. (Revised January 2020.)